こんにちは、ブロガー兼Webライターの「さと」です。
記事を書いていると、「引用」を使いたいことがよくあります。そんなとき、このような迷いが出ることはありませんか?
- 待てよ・・・これ、引用しても大丈夫なのか?
- 著作権とかに引っかからないのかな?
- 引用していいのかわからないけど、法律とかは難しそう。
この記事では、上記のような悩みを持った方のために、「正しい引用の方法」を紹介します。具体的には以下の手順で紹介します。
- 著作権について
- 引用の書き方
- 引用時のHTMLタグの書き方
この記事で正しい引用の方法を学び、記事作成に役立てましょう!
ブログでの引用の書き方を解説する前に【文章には著作権がある】
まずは、引用の具体的な書き方を解説する前に、非常に重要なことを知る必要があります。
それは、使い方を誤れば、思いがけないトラブルに発展する可能性があるということ。そのような事態に陥らないために、まずは引用の基礎知識を身につけておきましょう。具体的には、以下の内容を解説します。
- そもそも引用とはなんなのか?
- 引用は「著作権法」のもとに許されている。
では、順番に解説します。
引用とは?
引用とは、他人の著作物を自分のサイトなどに貼り付ける行為のことです。
例えば、以下のようなものが「引用」にあたります。
- 他サイトの文章を自分のブログに貼り付ける
- インスタやTwitterの投稿を自分のブログに埋め込む
- YouTubeなどの動画を自分のブログに埋め込む
また、引用には以下のようなメリットがあります。
- 文章の表現幅が広がる
- 自分の主張を、より信憑性が高いものにできる
ルールを守って「引用」することで、このような恩恵を受けることができます。
引用は法的に許されている?
引用は法的に許されている行為なのか?という疑問について深掘りします。
結論からいうと、引用は法的に許されています。文章や、画像などの創作物には「著作権」が発生します。
そのため、他人が作った文章を無断で使用すると、法的に罰せられる可能性があります。とはいえ、自分の主張の信憑性を高めるためには、引用は便利ですよね。
そのような方々のためにも、「引用」という行為は「著作権法」により認められています。以下の文章は、「著作権法」の一部抜粋になります。
(引用) 第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
2 国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料、調査統計資料、報告書その他これらに類する著作物は、説明の材料として新聞紙、雑誌その他の刊行物に転載することができる。ただし、これを禁止する旨の表示がある場合は、この限りでない。
引用:公益財団法人著作権情報センター 著作権法 より抜粋
上の条文の中に、
報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
と記載があります。これは、「引用をする場合は、正当な目的が必要だよ!」という意味です。(※この「正当な目的」については、後述します。)
このように「引用」は、法律レベルで許された行為になります。
ブログでの引用の書き方
では、ブログで引用を書く場合はどのようにすればよいのでしょうか?
文化庁のホームページでは、「引用における注意事項」ということで、以下の記載があります。
(注5)引用における注意事項
引用:文化庁 著作物が自由に使える場合 より一部抜粋
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意しなければなりません。
(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。
つまり、引用をする際は以上の4点に気をつけましょう、ということです。では、それぞれの項目について詳しく解説していきましょう。
引用の書き方①引用の理由を明確にすること。
「(1)他人の著作物を引用する必然性があること。」
引用:文化庁 著作物が自由に使える場合 より一部抜粋
ここでいう「必然性」とは、「引用する理由」という意味です。
先ほど解説した、著作権法の中に記載されている以下の条文でも、この「引用する理由」に関する記載がなされています。
報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
引用:公益財団法人著作権情報センター 著作権法 より抜粋
つまり、以下のような場合は引用してとOKということです。
- 報道資料として、調査データを引用
- 批評(例:話題のニュースについてのコメント)
- 自分の主張を証明するために研究機関のデータを引用
このように、引用するには何かしらの目的がありますよね。
ブログだと②や③のパターンがほとんどだと思います。当記事でも、「引用は法的に許されている」という主張を証明するために「著作権法」の一部を引用しています。
引用の書き方②引用する文章と自分の文章は、わかりやすく区別をする。
(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
引用:文化庁 著作物が自由に使える場合 より一部抜粋
引用をする場合は、自分が作ったものと引用するものが、分かりやすく区別されている必要があります。
区別されていなければ、どこからが自分が作ったものなのか、どこからが引用した範囲なのかがわかりません。
ここで、適切な引用の例を以下に示します。
■良い例
他人の著作物を引用する必然性があること。
引用:文化庁 著作物が自由に使える場合 より一部抜粋
と記載されているとおり、他人の著作物を引用するためには、理由を明確化しなければなりません。
このように「引用」と「自分の文章」の境界線がしっかりしていれば大丈夫です。ちなみに、境界線がないと以下のような文章になってしまいます。
しかし、この境界線がないと以下の「悪い例」のようになります。
■悪い例
他人の著作物を引用する必然性があること。と記載されているとおり、他人の著作物を引用するためには、理由を明確化しなければなりません。
これでは、どこが引用なのか自分の文章なのかわかりませんよね。
引用をする場合は、「」(かぎかっこ)やブロックなどを使用して、「引用」と「自分の文章」を区別するようにしましょう。
引用の書き方③あくまで自分の文章が主体。「引用だけ」や「引用がメイン」ではダメ。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
引用:文化庁 著作物が自由に使える場合 より一部抜粋
ここでいう「主従関係」とは、「自分のコンテンツがメインになっているか?」という意味であり、
ブログで例えるなら「引用だけの文章」「引用がメインの文章」はNGになります。
文章を書く際はあくまで「自分の文章」をメインにしましょう。
引用の書き方④引用元のページ名・サイト名を明記すること。
(4)出所の明示がなされていること。
引用:文化庁 著作物が自由に使える場合より 一部抜粋
「出所の明示」とは、「引用元を書く」ということです。
サイトや書籍から情報を取得した場合、その出元を明記する必要があります。
出元を明記しなければ、
「他人の著作物を、さも自分が作ったかのようなコンテンツに見せている」
と第三者に評価されかねません。
そのようなトラブルを避けるために、「出所の明示」が必要になります。
「出所の明示」は、以下のような表記をしましょう。
(4)出所の明示がなされていること。
引用:文化庁 著作物が自由に使える場合 より一部抜粋
このように、「どこから引用したのか」がわかるような文章にしましょう。
引用タグを用いること。
引用の書き方を紹介したところで、次は「引用タグ」の書き方を紹介します。
なぜ「引用タグ」が必要かというと、「この部分は引用だよ!」ということを検索エンジンに伝えるためです。
引用タグを使用せずに、「引用」と書いただけでは、検索エンジンには分かりません。むしろ「重複」と見なされてサイトがペナルティを受ける可能性があるので、「引用タグ」は正しく使用しましょう。
まずは、引用タグの種類を確認していきます。用途により、以下の3種類に分けられます。
- 長文を引用する場合・・・<blockquote>
- 一部を引用する場合・・・<q>
- 引用先URLを示す場合・・・<cite>
順番に解説します。
長文をまとめて引用する場合<blockquote>
長文をまとめて引用する場合は、<blockquote>タグを使います。例えば、法律の条文、辞典の内容などの長文をまるまる引用する場合は、このタグを使用しましょう。
<blockquote><p>引用にはルールがある。</p></blockquote>
このように、引用する文章を<blockquote>タグで囲んで記述しましょう。タグを記述した場合は、以下のように表示されます。
引用にはルールがある。
サイトのデザインを決める「スタイルシート(Style.css)」の内容にもよりますが、当サイトの場合はこのようになります。
<blockquote>タグを使用することで、検索エンジンに「この部分は引用だよ!」と伝えられるので、正式な「引用」と見なされます。
文章の一部を引用する場合<q>
文章の一部を引用する場合は、<q>タグを使います。 例えば、改行が必要ない1行程度の文章であれば<q>タグを使いましょう。
<p><q>引用にはルールがある。</q>○○大学の研究資料では、このように表記されています。</p>
このように、引用する文章を<q>タグで囲んで記述しましょう。タグを記述した場合は、以下のように表示されます。
引用にはルールがある。
○○大学の研究資料では、このように表記されています。
このように、<q> タグで囲った箇所については「」(カギカッコ)が付きます。この部分は<blockquote>タグと同じく、検索エンジンに「引用であること」を伝える部分となります。
逆に、<blockquote>タグや<q>タグを使わずに、他人の文章をコピーするとGoogleに「重複コンテンツ」と見なされ、ペナルティを受けてしまう恐れがあります。ペナルティを受けると、いくら良い記事を書いても検索順位が上がらなくなってしまうので注意しましょう。
引用元を示す場合<cite>
引用元を示す場合、cite属性を使います。<blockquote>タグや<q>タグにcite属性を加えることによって、引用元を検索エンジンに示すことができます。
cite属性は、以下のように記述します。
■<blockquote>の場合
<blockquote cite=”http://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seido
kaisetsu/gaiyo/chosakubutsu_jiyu.html”><p>(注5)引用における注意事項
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般的には,以下の事項に注意しなければなりません。</p></blockquote>
■<q>の場合
<p><q cite=”URL”>引用にはルールがある。</q>○○大学の研究資料では、このように表記されています。</p>
- <blockquote>なら<blockquote cite=”URL”>
- <q>なら<q cite=”URL”>
というように、各タグに反映させるように記述しましょう。cite属性を用いて記述した場合は、ブラウザには表示されません。
つまり、URLを書いても読者には見えない、ということです。つまり、cite属性を用いた記述は、検索エンジンに対して「このサイトから引用してるよ!」というメッセージを伝えるためにある、ということです。
参照元URLがある場合は、忘れず記入しましょう。
正しい引用の書き方を知り、ブログ記事の幅を広げよう!
今回は主に「引用の書き方」と「引用タグの書き方」について解説しました。
まとめると以下の通り。
■引用の基本
- 引用は著作権法により許されている。
- 引用は、定められたルールのもと行えばOK。
■引用のルール
- 引用の理由を明確にすること。
- 引用する文章と自分の文章は、わかりやすく区別をする。
- あくまで自分の文章が主体。「引用だけ」や「引用がメイン」ではダメ。
- 引用元のページ名・サイト名を明記すること。
■引用タグと属性
- 長文を引用する場合・・・<blockquote>
- 一部を引用する場合・・・<q>
- 引用先URLを示す場合・・・<cite>
引用は、自分の主張に説得力を持たせる場合に、非常に便利な手段です。
しかし、無断転載などのルール違反を犯してしまうと、トラブルだけではなく、「著作権法違反」ということで法的に罰せられる可能性があります。
ルールを守って、正しい引用を行いましょう!
文章力・説得力で「刺さる」文章を!おすすめ記事の紹介。
この記事で紹介した「引用」は、自分の主張に説得力を持たせるために適切な方法とお伝えしました。自分の主張に説得力を持たせることは、高品質な文章を作る上では欠かせません。
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